「美人のすべて」 [趣味関係]
昨秋どこかの美術館のラックでみかけたフライヤー。
こんな美術館どこに?と思ったら京都・嵐山に新設されたようで。
開館記念「福美コレクション」展も魅力的だったものの、
ちょっと嵐山は遠い上、観光客でごった返してそうでなかなか実現しなかったのですが、
二月の末にようやく行って参りました。
コロナウイルスの影響で阪急嵐山駅の辺りは観光客が少なめで嬉しかったけど、
うーん、入ったお蕎麦屋さんが定食割引で、苦境におられるのを実感いたしました。
集客もあるけど、頑張ろう京都!の意気込みを込められてのことなのかも。
オープニング展に続くのは「美人のすべて~初公開、松園の『雪女』」展。
意外にも館内はそこそこ盛況で、
入ってすぐの順路側に沿っての作品の前には人だかりができておりました。
なので、待とうか逆行しようかとふと反対側の展示に目を向けると…
な、なんぢゃこりゃ~~❢
山川秀峰「振袖物語」
キャプションには「事の始まりは美しい振袖を纏った少年」
うっわー!妖しい
愁悶の娘たち
すっごーい秀作!
しかもデビュー作って。。
この一枚だけでも来た甲斐あったワー!
と、いきなりカンゲキ。
で、この人誰?って検索してみたら馴染みのある、&そのうちいくつかはお好きな絵が並んだので
わたくしこの絵初めて見たのね、というか
初めて存在を知った訳なのねと軽くびっくり。
(こんなインパクトが強くてどストライクな絵柄の作品、目にしてたなら絶対忘れる筈ないワw
でも、切手になってたらしい)
この部屋の何割かは安定の松園さんの作品で占められておりました。
この頃の楚々とした作風が好きー❢
表装がステキなものも。
鳥獣戯画などの絵巻物を見ると、日本人ってつくづくアニメ好きなのねと
その遺伝子を感じずにはいられないのですが、
白拍子を見ると男装の麗人が好きなのねと。
ディートリッヒや宝塚、サファイヤやオスカル様がウケル土壌もこの辺りに。
(いや、男装に限らず倒錯系ファッションには惹かれるワ
現に「振袖物語」は振袖一枚引っかけているだけで魅惑的な絵に)
松園さんの初期の絵
こんな時代もあったんだーとちょっと安心というかほほえましいというか。
懐月堂?と思ったら長陽堂安知とか。
お弟子さんらしい。
池田夫妻による双幅。
夫の輝方と妻の蕉園。
妻の作品の方がタイプなのだけど、今回は夫の絵の方がお好み。
西山翠嶂「花見」
タイトルはシンプルだけど、賑わいと風俗が伝わる活気のある屏風絵。
名前は知らなかったけど、検索してみたら超お馴染みの絵の人。
スマホしか持って行ってなかったことが悔やまれます。
でも昨日から臨時休館突入で、会期も終了。
行っておいてよかったな美術展でした。