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長楽館でお茶 [趣味関係]



梅雨の涼しそうな日にえいやっ!と行った超絶刺繍展、
鑑賞後は建物鑑賞を目当てに長楽館でのティータイム。
いや、ホントは長楽館に行こうが先で刺繍展が
他にどっか行くとこない~?な第二目的のようなものだったのですがw

ここを訪れたのは何年ぶりでしょうか。
丁度一月ほど前にTV番組「新美の巨人たち」で取り上げられていて、
更にTwitterで目にして気になったいたところ、同じ方をフォローされてるCさんから話を振られて
急にとんとん拍子で行くことになったという。
美術館からこちらまでの道中10分ほどは降られてしまったけど
蒸し暑いよりは余程よかったかと。

わたくしの頼んだのはこちら。
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時期が時期だけにフランベサービスはありませんでした。残念!
紅茶もとても美味しく頂きました。

番組では次のような紹介が。
「たばこ王」こと村井吉兵衛の邸宅
迎賓館として明治42年に建てられ、ルネサンス様式から書院造りまで
伊藤博文も愛した豪華洋館

ということで、宮邸にも劣らない瀟洒で格調高いお客様をお迎えする館といった佇まいなのですが、
色々な様式が詰め込まれてるのが楽しい♪
そしてわたくし的には権威的な王朝風よりややくだけたというか自由度の高い
貴族や富豪の館クラスがお好み[黒ハート]


一部を除いて撮影可♪
建物のいかつい昭和建築?や欧米のパンフレット風の色調?に加工してみました。

一階奥のバー「マデイラ」。
タバコ王の建物であったことを連想させるような空間。
決してシガー・バーではないんですが[あせあせ(飛び散る汗)]
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地球儀が…
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螺鈿!
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ホール。
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複雑な造りが一番の見どころのような気がします。
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流れの美しい階段手摺。
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照明もステキ[黒ハート]
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そこここにステンドグラスが使われているけど、やっぱケイム組みがお好み。
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一般邸宅でも使えそうな家具には親しみやすさも。
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久しぶりに外に出て
久しぶりに外で食べて
久しぶりに外の景色を鑑賞して
久しぶりにお喋りした一日でした。






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「刺繍絵画と天鵞絨(ビロード)友禅」展 [趣味関係]



京都に行ったのは二月の末以来。
わたくしの福田美術館の「美人のすべて」展を鑑賞後すぐ、コロナ禍による自粛体制に突入したのでした。
約3ヶ月半ぶりに初めての府跨ぎ。

訪れた先は勝手知ったる(?!)こちらの企画展。
HPから勝手に拝借

刺繍を習っている友人のcさんとの久々のお出かけでもありました。

インバウンドでごった返していた駅からの道は人もまばらで
不穏な梅雨空ではありましたが、珍しく寒いくらいの気候で過ごしやすくはありました。
久々に出歩いて疲れたけど(マスクしてたし)、お喋りもできて楽しかったです。

一階の突き当りに四季の花々が刺繍された大きな屏風が配され、艶やかな色彩が存在感を放っていました。
二階では孔雀の作品がお気に入り。
「刺繍絵画」とよばれるほどの手の込んだ写実的な表現は
他の明治の超絶技巧の工芸品と同様、輸出品として人気を博したようです。

金糸銀糸を多用した金属工芸のような作品も粋で洗練されたいた感がありましたが、
やっぱり花弁の一枚一枚がもっこりと盛り上がったような豊満なのとか
そのまま羽根や毛の一筋一筋として糸筋が光るようなのとか古典的なのに心惹かれたでしょうか。
建物や獣をモチーフとしたものは個人的にはあまり萌えはないような。


今回の展示に限ったことではないのですが、
ものすごーくベタな昭和の玄関や座敷、応接間なんか飾られているお土産品とも思しき遺物の
技と精神性を極めた延長線上の先の先にありそうなのがこちらの究極の最高峰芸術群。
いつだったか誰かにもらった程度の意識でとりあえず置かれているようなレベルの
なじみ深いジャンルではあるのだけど、
ここに来たらその別物感に愕然としてしまうという。
あ、美術品とかでなくても、高校の文化祭の美術部のワークショップみたいなので七宝焼きイヤリングとか作ったしw(すご~くダサダサ)
湯飲みとか塗り物とか日常品(でももったいなさ過ぎて使えないw)も色々。

日常品の形を借りた芸術品とも言えそうだけど、その辺りの線引きって難しいですわね。
絵画のような着物って作者によっては着物の姿を借りた絵画感が高くなりそう。

そんな感じでピラミッドの底辺あたりの作品群が日常生活に溢れていたうちの親世代ぐらいには
とりわけ目当たらしさの欠片もない、有難さの感じられない美術館のような気もするのですが…
再発見とかするのかしら??

世界的にシンプルモダンがもてはやされデコラティブなものを時代遅れとする流れがやってきて
他の明治の輸出用工芸品と同じく、凋落してしまうのだけど、
ぐわあぁ…これって凄い[ぴかぴか(新しい)]な作品であることはわたくしの中では変わりなく
やっぱりお好きとしか言えない[黒ハート]







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伯母の幕引き [その他]



母方の祖母がなくなって7年、ちょっと早いんじゃない?という感が否めないけど、
母の姉=伯母が週末旅立ちました。

いつだったか新聞のエッセイ的な投稿コーナーに「姪による着物リメイク万歳」みたいな内容が掲載されていて、読み進めながら世間には似たような話があるものだと思ってたら文末の投稿者名が伯母で、
「えっ!私のことやん?!」みたいなこともあり、
晩年頃は着物を譲ってもらったり、リメイクさせてもらったりするような間柄でした。

うちの母たちにとっては歳の離れた長姉で、
伯母が結婚適齢期の頃祖父が亡くなったため実家近くでマスオさん状態の世帯を持ち、
わたくしとは年齢の近い従妹がいたため子供の頃は泊まりに行くこともしょっちゅうで、
何かとお世話になっておりました。
時代のトレンドだったのかダイニングキッチンの隣の二間続きの座敷では
昼夜の編み物教室が賑わっていましたが、
他にも色々な手芸に手を染めていた他、着付け教室もしていて、
結婚前には何度か教えてもらったり、着付けてもらったり。
以来着物関係でわからないことがあればとりあえず電話をしてみたものでした。

ここ数年は終活に励んでいて、
早いうちから形見分けとして革用挟や着付けの本を託されておりましたが、
こういったものは本人がピンピンしている間にもらうのがいいですワね。

連れ合いの伯父が数年前に亡くなってからは
隣県に嫁いだ従妹が頻繁に旅行に連れ出したりしていましたが、
だんだん駅まで歩くのさえしんどいと言うようになってきって、
ちょっとした骨折による入院・施設療養後も家よりもここの方が安心という風になり
高齢者にはありがちな誤嚥性肺炎がきっかけで最期を迎えることとなりました。
本人も親族も、寝たきりの状態がそれほど長くなかったのがせめてもの救いだったような。

クラノスケの両親や伯母など、寿命とも思える人々を見送って思うことは
なんか人間の肉体って適当なところで不具合がくるようプログラミングされてるんじゃないかってこと。
きっかけとなるスイッチが入れられると
それぞれ当てがわれた台本に沿ってあの世というゴールへと歩を進め、
この世での生存に終止符を打つという。

若い人が亡くなる場合とは涙の質も違っていて
一番大きく心を占めるのは寂寥感でしょうか。
よく(長い人生を頑張って)生きたね、お世話になりました、ありがとう、みたいな?
入院期間が短く、またコロナ禍で病床を訪れることができなかったため
まだ実感が湧いていないだけなのかもしれませんが。


早くからの身辺整理や
「私、変なこと言ってなかった?」という認知症を心配する発言等は、
祖母が晩年を施設で過ごし、認知症になって100歳を過ぎての大往生だった影響が大きいのではないかと
勝手に想像してみたりします。
臨終前は兄弟姉妹が交代で施設の和室をお借りして一月付き添ったという経緯や、
伯父が亡くなった際も自宅だったため一応警察の検案を受け面倒だったこと等から
伯母の中にはひたすら身内に世話をかけたくないという思いが芽生えていたような。
加えて朝起きたらお化粧をしてスカートしかはかないというスタンスで生きてきた意識高い派にとっては
老いさらばえた姿を見られたくない、認知症になりたくない、特別なケアを受けたくない等の思いもありそうな気がするし、
あるいはただただとにかくひたすら肉体がしんどくなってきて
死が遠い存在ではないと考えたからかも?とか。

とはいえ、近くには弟のいる実家もあり、懇意にしているご近所さんも。
句会にも行っていったし、週に一度は女学校時代の友人たちと編み物を続け、
何より韓流ドラマで胸キュンし続けるお仲間も。
自分の兄弟と子供たち家族以外には知らせず、
かねての希望通り息子の家近くの何の縁もない地の葬儀場でひっそりと家族葬で行うというのは
潔いといえば潔いけど、お見送りしたかった人々の心の整理のためにはちょっと辛いものがあるかも。


それでも式場には遺影とともに新聞に掲載されたエッセイや句の一部切り抜きが展示され、
故人をよく知る参列者達にも偲ぶよすがとなっておりました。

遺影は丁度二年前の孫の結婚式の時のもの。
わたくしが作成した留袖リメイクのツーピースと共布を利用したコサージュでオシャレして
たまたま撮れていた斜めアングルの写真はまるで女優さんのようで、
棺に仰向けに納められている顔にはほぼ皴も見当たらずとても綺麗に死に化粧がなされていました。

飛ぶ鳥跡を濁さず的な姿勢に
昭和一桁の気概を見たような気になりましたワ。




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