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「刺繍絵画と天鵞絨(ビロード)友禅」展 [趣味関係]



京都に行ったのは二月の末以来。
わたくしの福田美術館の「美人のすべて」展を鑑賞後すぐ、コロナ禍による自粛体制に突入したのでした。
約3ヶ月半ぶりに初めての府跨ぎ。

訪れた先は勝手知ったる(?!)こちらの企画展。
HPから勝手に拝借

刺繍を習っている友人のcさんとの久々のお出かけでもありました。

インバウンドでごった返していた駅からの道は人もまばらで
不穏な梅雨空ではありましたが、珍しく寒いくらいの気候で過ごしやすくはありました。
久々に出歩いて疲れたけど(マスクしてたし)、お喋りもできて楽しかったです。

一階の突き当りに四季の花々が刺繍された大きな屏風が配され、艶やかな色彩が存在感を放っていました。
二階では孔雀の作品がお気に入り。
「刺繍絵画」とよばれるほどの手の込んだ写実的な表現は
他の明治の超絶技巧の工芸品と同様、輸出品として人気を博したようです。

金糸銀糸を多用した金属工芸のような作品も粋で洗練されたいた感がありましたが、
やっぱり花弁の一枚一枚がもっこりと盛り上がったような豊満なのとか
そのまま羽根や毛の一筋一筋として糸筋が光るようなのとか古典的なのに心惹かれたでしょうか。
建物や獣をモチーフとしたものは個人的にはあまり萌えはないような。


今回の展示に限ったことではないのですが、
ものすごーくベタな昭和の玄関や座敷、応接間なんか飾られているお土産品とも思しき遺物の
技と精神性を極めた延長線上の先の先にありそうなのがこちらの究極の最高峰芸術群。
いつだったか誰かにもらった程度の意識でとりあえず置かれているようなレベルの
なじみ深いジャンルではあるのだけど、
ここに来たらその別物感に愕然としてしまうという。
あ、美術品とかでなくても、高校の文化祭の美術部のワークショップみたいなので七宝焼きイヤリングとか作ったしw(すご~くダサダサ)
湯飲みとか塗り物とか日常品(でももったいなさ過ぎて使えないw)も色々。

日常品の形を借りた芸術品とも言えそうだけど、その辺りの線引きって難しいですわね。
絵画のような着物って作者によっては着物の姿を借りた絵画感が高くなりそう。

そんな感じでピラミッドの底辺あたりの作品群が日常生活に溢れていたうちの親世代ぐらいには
とりわけ目当たらしさの欠片もない、有難さの感じられない美術館のような気もするのですが…
再発見とかするのかしら??

世界的にシンプルモダンがもてはやされデコラティブなものを時代遅れとする流れがやってきて
他の明治の輸出用工芸品と同じく、凋落してしまうのだけど、
ぐわあぁ…これって凄い[ぴかぴか(新しい)]な作品であることはわたくしの中では変わりなく
やっぱりお好きとしか言えない[黒ハート]







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