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竹宮惠子 カレイドスコープ 50th Anniversary [趣味関係]



同館開催の以前行った山岸凉子展があまりに美しく、素晴らしかったので、
同じようなワクワクを期待して行ってまいりました。

うぅっ、行って良かった~♪

期待してたけど、やっぱりカラーページの原画ってとても綺麗[ぴかぴか(新しい)]
そして扉絵をはじめとする魅せる意匠は
わたくしの中では右に出るものがいないと思われるほどの感動ものの素晴らしさ。

少女時代の甘酸っぱい感情の記憶を懐かしみながらのことですが、
涙がこぼれそうになるのをこらえなきゃならないほど堪らないものでございました。

個性の強い作家さんなので、
一度読んだらもういいやとか、読んでない作品も結構多いのですが(特にファンタジー系)、
概ね歴史物は大好き[黒ハート]

時代や地域を感じさせる装飾とか風俗の描写は本当にため息もので、
そういうことを探求する世界がこの世にあるということを教えてくれた初めての漫画でした。

もちろんそれまでも時代物の漫画というのはあったのですが、
建築、服飾をはじめとして、遊びや風物等の流行に至るまで、より厳密に細かく、
そしてドラマチックに構成されていたような気がします。

子供の頃は全体の印象で、ただただこんな世界があるのかとステキー♡スゴイー♡と
その歴史&地域的風俗に憧れるばかりでしたが、
大人になったら一つ一つのディティールを頭の中で解説しながら
スゴイを噛みしめ唸ってしまうというw

大きくなってからネタ元に気づくのも楽しいし、
実際に似たような風景の中に行ける身になったりすることに
年月の隔たりを感じたり、
印象的に演出された活用の仕方やに舌を巻いたり
ストーリーを追ってワクワクドキドキときとはまた違う楽しみ方がございました。

一番最初は「風と木の詩」のコーナー。
これはドレスでいうとクリノリンからバッスルに至る時代を描いてたわけなのでしよね。

BLモノの最も有名な古典といった位置づけかと思われますが、
山岸さんや青池さん好みのわたくしの嗜好からはちょっとズレていてるし、
うー、なんかしんどい世界。。

連載がいつから始まっていたかも知らなかったのですが、
たまたま手に取ったのが
主人公たちの父親世代の青年期の頃の話を描いている第四章の冒頭。
(なんでこうなったかというのを生い立ちまで遡って説明しているような章)

ワハハ、十分育った青年オーギュスト(実の父親)がこの章の主人公みたいなところがあって、
わたくし、この章の彼には惚れたワw

冒頭馬車で、パリからマルセイユの海辺の自分の育った(養子なんだけどね)お城のような屋敷に
友人やクリノリンスタイルの女友達と一緒に帰還するカラーページの印象的だったこと!
ロートアイアンの門扉とか
自室のドアノブとかゴブラン織りっぽいカーテンとかに彫刻付きの廻り縁とかもう萌え萌え♪
「インテリア」という概念を教えてくれた作品だったような気がします。
庭の井戸やらフランス庭園、当時流行りの温室やら、
本編とは全く関係のない各号の扉絵の衣装やら…。

ネットの普及していなかった時代、
女史は書籍や映画、ご自身の行かれた欧州旅行での写真を糧に描かれていたのでしょうね。

そう、この方の作品って、西洋への扉だったのかも。

撮影スポット(なぜに彼?とは思うものの、やっぱ彼しかいない訳で…)
EDMywsCUYAEEGqZ.jpg


「ファラオの墓」のカラーページを見られたのも嬉しかったです♪
レコードジャケットの展示もあり、意外と半分くらいは持ってたのねと。


そういえば今年の終戦記念日前後の新聞には
あり?なんか読んだことのある漫画のシーンが掲載されていて、
あっ、これ「紅にほふ」ではないのー?!と、
陸軍中野学校出身の女子のお父様の戦争体験が描かれた女史の作品だったことにびっくり!

和物ですが一般人の心に訴える佳作であり、
戦争の大変さを含んだ作品ではあるのですが、
満州や芸者さんの暮らしぶりが良く伝わるやっぱり当時の風俗が印象的な作品でした。


この日ははしごで次の行先が待ってたので漫画本を手に取ることはなかったのですが、
谷ゆき子女史のバレエまんがが三冊置かれておりました。
わたくしの学年に相当するのではなかったのが残念!
ラストを知りたかったワ~w









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ドレス・コード?ー着る人たちのゲーム 展 [趣味関係]



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入室すぐのところにあったフォトスポット。

これが告知にも使われていて、フラフラと行ってしまったというか、
もともとついでのお出かけだったのだけれど、
もともとのついでのお出かけ先が着いたらお休みで
あ、地下鉄一本で行けるワと急遽向かった先。

多分このドレスはかつて別の場所で見たことがあるものだと思うのだけど、
気の遠くなるような手仕事にただ脱帽!

右の女性用ドレスなんか同じような柄の連続に見えますが、
染め部分と刺繍部分と立体(レースや造花)部分が混ざり合ってるという。
布で出来たブレスレットやチョーカーもとても可愛いかったワ。
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この後は男性、女性のスーツとか日常着とか、色んな着眼点から展示がなされていましたが、
バロックぐらいからバブル期ぐらいまでのモードの変遷のめまぐるしさに比べ
その後は大したことがないというか…わたくしがその変化を感じ取れなくなってしまった??
なんか平成期ってモード史の中でみられる反動の繰り返しのようなものが感じられないというか
何かが流行ると一斉に全体がそれで埋め尽くされてしまうようなインパクトのある変化が
わかんないという…。
昔の人の方が老いも若きも無茶苦茶攻めの姿勢のような気がするのですが、
もう二十年もすると見えてくるようになるのでしょうか?

…ということで、他の展示(装苑賞に応募出来そうな前衛作品っぽいのとか)はあまり興味がなく、
別のフロアのコレクション・ギャラリーに向かったのですが…。

入る早々太夫・芸妓・舞妓さんの三連作掛軸が。
今尾景年って知らなかったけど、わーいお好き[黒ハート]
これもドレス・コード? 一見して何者かが判るという。
舞妓さんの花街までは判別できないけど、大体のキャリアぐらいは伝わるもの。
太夫さんはもちろん島原の太夫さん。
芸妓さんは襟や髪型の具合から、現代の「〇〇お(を)どり」のお茶席の時のと同じと思うのだけど、
当時はどうだったのでしょうね。

そのあと一幅ずつではありましたが、凛とした上村松園や菊池契月、
そしてやさぐれ感漂わせた北野恒富の女役者(だっけ??)の絵が続き、
おおぉぉっ、甲斐庄楠音!相変わらず妖しい~~~[揺れるハート]
背後に掛けられた孔雀模様の着物も印象的でした。

そのあとは梶原緋沙子で、わたくし的範疇はその辺りまで。
時代の近い服にも画にも、それほど興味はないという訳なんでしょうね。

同じ頃の洋画もあり、美人さんもおられました。
こちらも小磯良平ぐらいが限界。そこから先はちょっと…。

日本の装いに関する展示もあり、
今や紅白紅組司会者しか需要のなさそうな見事な振袖も。
わたくし、こんなの大好物!

日本美術の裸像についてはコードが成立していなかったという解説が興味深かったです。
西洋画の比較の上での話なのですが、
あげられてい例のようにギリシア神話の神々場合等、ちょっとしたお約束事からこれが誰とか何の場面とか
理解できるようになっているのでしょうが、
日本だと思いつくのは春画か天(天宇)鈿女命(アマノウズメノミコト)ぐらいしかないワ。





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