総司の思い出

舞台「ＳＯＨＪＩ・そうぢ！」に因んで沖田総司の思い出をちょこっと。


何年か前、ちょこっとありんこしていた頃、
ＮＨＫ大河「新選組！」の放映に際して、幾つかわたくしより若い男性社員（「竜馬」や「三国志」ファン）が、藤原竜也氏の沖田総司役ということに不満を抱かれていました。
「じゃ、○○さんは誰だといいんですか？」
「（それはやっぱり）ヒガシでしょ。」
「…。（そ、そっかー、ヒガシね、少年隊の。そ、そういう世代なんだ…）」

土方歳三といえば「燃えよ剣」の栗塚旭、というくらい伝説的に有名ですが、
沖田総司といえば…。どなたかしら？
えっ？島田順司氏？ごめんなさい。わかりません。
栗塚氏は舞台で拝見したことあるし、「新選組！」にもお出になってらしたんですけどね（土方為二郎役。えっ？調べたら島田氏は植木屋平五郎役?!憶えてない…）。
映画・ドラマ「燃えよ剣」のファンだった方にはＮＨＫの粋な計らいに感涙ものだったのではないかと推察されます。
残念ながら、いまだその「燃えよ剣」、拝見する機会に恵まれてないのですが、一度は見て見隊ものです。

藤原竜也氏…、そういえばその昔、総司の姉のお光さんのお顔から推測された捏造写真をみた事あるんですが、ひらめ顔っていう噂ありますよね。だからこの配役はわたくしとしてはなかなかのものではなかったのかと思われるのですが。
ＮＨＫの「新選組！」に対してはばかばかしいとかおこちゃまの茶番だとか、色々非難があったようですが、別にＮＨＫ大河だから特別史実に忠実じゃきゃいけないとか、実年齢無視で重鎮を配役しなきゃならないとかいうことはないと思うんですけどね。
他の大河ドラマだってねー、面白くするために、色々てきとーに在り得なさそうなことやられてますわよ。


で、その総司なんですが、歳さまファンのわたくしでも、「新選組」への導入口は沖田総司でした。
中一くらいでしたでしょうか。
その頃東京に住んでいた従姉妹の影響で、興味を持ち始めたような。
（彼女とは日野へも行ったし、函館も…。八木邸とか壬生寺は案外最近でし。）
咳をしたら、手のひらを見て「…血？！」「労咳かっ？」と声かけあうのがお約束。
保健の時間、「吐血」と「喀血」の違いについて、熱心にお話きかせていただきましたわ。

でも、司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」読んだら、歳さまのファンになっちゃいました。あは♪

やっぱりねー、少女はどんな剣豪小説読んでも、女性とのからみがないとダメなんですのよ（歳さまとおゆきさんとか）。
だから眠狂四郎は好きだけど（えっ？好きモノなだけ？）、机龍之介はねー（…って、一巻で脱落してしまったんですけど、続きで萌え萌えラブシーンとかありますの？）。

それと、少女、物語とか小説のような感情移入できる本しか読めません。
「新選組始末記」とか、当時読むのしんどかった覚えがあります。
お話はいつから始まるんだ、みたいな…。
（それこそ二十歳ぐらいまで、文献の類はほとんど読めませんでした。今でも脱落してしまうことがありますわ…。）



そんなこんなで、総司に関しては別に思い入れもないし、映画やドラマの配役でも、ふーんで終わっちゃいます。
メジャーな割に、彼を主役にした作品って、残念ながらあんまり縁がありません。

一番、カンドーしたのは…。

「天まであがれ！」（木原としえ、マーガレットコミックス）です。
これは、ラスト、泣きました。
読み返しても、泣きました。
堪えきれずまだ泣きました。
涙を流した回数でいえば、アニメ「ワンサくん」でおかあさん犬が死んだ時と双璧です。

従姉妹、このコミックス貸した友達が、授業中に読んだそうです。泣いたそうです。

他所で週刊マーガレットに載っているのを、ちょこっとみたことはあったのですが、当時はまだ内容がわかりませんでした。
総司が雪の日熱を出して、こよりちゃんがお堂で長襦袢姿になって温めようとしたとき言った
「いいもん！お嫁にいけなくなったって」という台詞の意味とか
（違ってたらごめんなさい、コミックス、実家です）、
佐幕、勤皇派と、尊王、攘夷思想の交錯とか、
芹沢鴨の性癖とか…。

中学生になってから初めて単行本を手にしたのですが、それはそれはお子様にもわかり易いよう時代背景とか説明がなされていて、虚実織り交ぜいろんなエピソードがごくごく自然に、ものの見事に組み合わされておりました。
そして、あの最終回…。
思い出しても鼻の奥が痛いです。

そうそう、宝塚で「星影の人」っていう演目あったんですのよ。